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五冊目『週末、森で(著・益田ミリ)』

「うわ〜行きたいけどごめんなさい。その日は予定があって無理なんです」 ちらりと声がする方を向くと、同じアルバイトスタッフのAちゃんが残念そうな顔をしている。お客さんとしてやって来た同じ大学の先輩から飲み会に誘われたらしい。 周りの雰囲気を明るくするAちゃんが来れないと知り、先輩は続きを読む五冊目『週末、森で(著・益田ミリ)』

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四冊目『常設展示室―Permanent Collection―(著・原田マハ)』

いつかの私は、百貨店の楽しさが分からなかった。綺麗にディスプレイされている洋服や雑貨たち。百貨店だからこその、かしこまった雰囲気であるのは重々承知なのだけれど、ショッピングモールのほうが楽しいと感じてしまう。続きを読む四冊目『常設展示室―Permanent Collection―(著・原田マハ)』

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三冊目『そして、バトンは渡された(著・瀬尾まいこ)』

大きな豚バラのブロック肉を鍋の中に入れた。「どーん」という効果音がぴったりなブロック肉は、その存在感だけで食欲を刺激してくる。 鍋には生姜やニンニク、長ネギの青い部分、酒、水などが一緒に入っている。これから火にかけて、アクを取りながらじっくりと煮込むのだ。 仕事が終わった夜。私は続きを読む三冊目『そして、バトンは渡された(著・瀬尾まいこ)』

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二冊目『風と共にゆとりぬ(著・朝井 リョウ)』

「常に公式にふざけられる場所を探しているきらいがある」
この一文を読んだ瞬間、私のアドレナリンが上昇した。
どういう意味かざっくりと説明すると、「この時間はふざけてもいいですよ」と許可が出ている場所やチャンスを嗅ぎ回っているということ。続きを読む二冊目『風と共にゆとりぬ(著・朝井 リョウ)』

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一冊目『ダレン・シャン(著・Darren Shan 訳・橋本恵)』

毎週水曜日の夜になると、母はダイニングテーブルの上にカタログを広げていた。
子どもの頃我が家では、週1回の食材宅配サービスを利用していて、木曜日の夕方がお届け日。食材の受け渡しと一緒に次週配達してもらう分も注文するため、水曜日の夜はいつも購入品を用紙に記入する習慣があった。続きを読む一冊目『ダレン・シャン(著・Darren Shan 訳・橋本恵)』

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【My Favorite Things】ロンドンポタリーの赤いポットは「ご自愛」時間に欠かせない

「あなたの1日の気分を上げるお気に入り、教えてください」 [My Favorite Things]シリーズ第一弾でご紹介するアイテムは、一日密着をさせていただいた、ライター・作家の田中青紗さんのお気に入りアイテム、LONDON POTTERY(ロンドンポタリー)のポットです。 L続きを読む【My Favorite Things】ロンドンポタリーの赤いポットは「ご自愛」時間に欠かせない

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都会の小さなワンルームからはじまる物語/ライター・作家 田中青紗さんの一日に密着

起き抜けにカーテンを開けば、また新しい今日が始まる。 彼女の住むこの陽のあたる小さなワンルームには、広さの割に少し大きめなベッドと、幼少時代から使っているという年季の入った小さめの勉強机、ローテーブル、テレビのほか、目立つ家具は何ひとつない。 これまで「モノ」にあまりこだわってこ続きを読む都会の小さなワンルームからはじまる物語/ライター・作家 田中青紗さんの一日に密着